[一人って、それだけ完璧なのよ]

昔読んだ印象深い漫画、なんてタイトルかはわからんけど、確か二人だと争ったり色々あるけど、一人なら秩序も何もかも完成されている、みたいな話の、最後の文言。

スクラ/イドアフター、完結編を今日受け取りました。
十年、待ったな。
てかなんだこの厚み。
最近このクラスの小説しか読んでねぇ。
つか、再起動組、張り切り過ぎだ、まあ、そりゃそうなんだが。

ところで、私最近脱字探しが超得意らしいです。
オーフ/ェンに引き続き、発見♬


感想、たたむ。

とりあえず、盟約とアフター1、2は既読ですので、最終章を読む。
つか、挿し絵ないな、当たり前か。
別にいい。
挿し絵目当てでスクラ/イド見てない。

タイトル変わってんな、アフターが、ユウと劉鳳にかわり、今回新しい部分がカズマ。
この時点で先は見えた。

この人の概念、書き方は嫌いじゃない。
スクライドをスクラ/イドらしく追求してくれる。
多少の行き過ぎは確かに痛い時もあるけど、この人が小説書いてくれて、他の人でなくてこの人で良かった、スクライドの心を壊さない書き方で満足。
普通、原作あっての小説で、九割納得いくものを書いてくれる人はいないから、素直にお疲れ様と云える。
だからこそ。
だけれども。

最後の勝者、決めたのが辛かった。
私としては、決着はつけたくなかった。
だって結果は見えているから。
何となく見えているものを、わざわざ不可視にして深みを与えているものに、可視にすれば手品の種明かしと同じ、冷めた心地になる。
だからこそ、劉鳳にあえて口にして言って欲しくなかった。

今回二人は直接拳をかわさない。
劉鳳はカズマのサポートに徹して。
戦ってもいないのに。
カズマと劉鳳が戦っている土俵が違うのに。
二人になる事は弱いこと？
夢を追うのは止まること？
人の為に人と繋がって、夢を、希望を見つけようとするのは弱い？
かつてはカズマだって背負おうとしたのに？
今は一人だから？
じゃあかなみといつかカズマが歩くなら、その時、カズマは止まってしまう？
カズマが何かに理由をつけて動いたら、止まってしまう？
理詰めしようとしたら、知能指数低くてわからなくなった。
ただ、いえるのは。
少し、衝撃が無かった。


[一人ってそれだけ完璧なのよ]
これは、本当に人との関係を絶った人が、その人と関わろうとする主人公にいった台詞。
やはりその人と関係を持てなかった主人公が、最後に反芻する文言。
これに匹敵するほどの、孤独感や衝撃はなかった。


カズマに孤独は無かった。
カズマにはかなみがいた。
あやせがいた。
クーガーがいた。
君島がいた。
あすかだって、みのりさんだってなんだかんだカズマを影から、みえない程度にでも助けてた。

更に云えば、劉鳳がいたから、カズマはカズマ自身を突き詰めたと、思っていた。

彼は行動こそ群れないけれど。
本当に群れない、だとしたら、かなみは心に居やしない。
呼びかけたりしない、応えたりしない。


独立も孤独も知ればいい。
一人進むこともあるだろう。
けれど、一人進むことに価値を感じ勝者とする考えがあれば、別の価値観もある。
無理に一つの思想に当てはめなくて良いんじゃないかな、と思っただけです。
だから、劉鳳にあの台詞を云わせたのは、エゴを感じた。
納得したんだろうか？
いや、劉鳳なら、感じていても敢えて口に出さないんじゃないか。
口にださなくても伝わるシンパシー＝スクライドみたいな思想が、あたしにはあるのです。




シェリスが居なくても語れるな、スクライド(笑)。
自分のおたっぷりに乾杯。